ビュッフェとは?関連用語や造語をまとめてみた!

なんとなく意味はわかる「ビュッフェ」。その詳しい意味を確認しておこう!

目次

ビュッフェの定義

レストランが併設されたホテルに行ったり、パーティーなどに参加する機会があったりすると、よく目にするのが「ビュッフェ」。
なんとなく意味がわかるけど、実際に「ビュッフェって何?」と訊かれたときに、はっきりとした答えを用意できる人はけっこう少ないんじゃないかな?

おそらくほとんどの人がイメージしている「ビュッフェ」は、テーブル上にいろいろな料理が並べられた状態で、客が思い思いにその料理を取って食べている構図だよね。客はどの料理を取ってもよく、あちこちで他の客が会話を楽しんでいる…みたいな感じ。
要するに、「いろいろな料理を用意するから、後は好きな風に食べて」という食事スタイルになるよね。

ビュッフェの基本的なイメージはこれで間違っていないわけなんだけど、そうなるといろいろな疑問が湧いてくるよね?

まず、「それってつまり、食べ放題でしょ?」という疑問。
「じゃあ、食べ放題のお店と何が違うの?」となるわけで…。

食べ放題とビュッフェの違いは立食か否か

料理がたくさん用意されて、客がそれを好きなだけ食べることができるという点で、食べ放題とビュッフェは同じ。ただし、ビュッフェは「立食」が前提なんだよね。実際にビュッフェスタイルのレストランに行ってみると、部屋の中心にはひらけた空間が用意されていて、立った状態で食事ができる高いテーブルがあちこちに設置されている。

そして、周りに料理が並んでいる長いテーブルがあって、客はそこから思い思いに料理をとって食べるという形。お店によっては、座って食事したり休んだりできるチェアが用意されていることもあるけどね。

食べ放題とは

食べ放題の場合は、客がそれぞれテーブルを確保したうえで、食事が用意されているところに移動して好きなものを取り、再び自分のテーブルに戻り、座って食事を楽しむ形が一般的。ビュッフェのほうが、食べる環境や場所が流動的って言い方ができるかな。

ビュッフェの基本的な部分はこれから紹介する関連用語や造語ともかかわってくるから、ぜひとも覚えておいてほしい。

食べ放題とビュッフェの根本的な違い

もっと根本的な違いとしては、「食べ放題」は日本語、「ビュッフェ」はフランス語という点がある。あまりに当たり前過ぎと感じる方もいるかも知れないけど、フランス語なので意味がよくわからず、あいまいなイメージだけで理解しているつもりになってしまっていることが多いかもしれないよ。

ビュッフェの適したシーン

いろいろな人が集まるパーティーでは、セルフサービスで移動しやすい「ビュッフェ」の食事スタイルは理に適っているんだよね。食べ放題や次に挙げるバイキング方式のお店の場合、客は自分のテーブルを確保したうえで食べることが多いため、どうしても一緒に楽しむメンバーが固定されてしまうもの。

家族や親しい友人と一緒に訪れる場合にはそれで問題ないけれども、何かのイベントや懇談会、あるいは同窓会などのパーティーは、初めて会う人や久しぶりに再会する人が顔を合わせる機会なんだから、そうなると固定したメンバーで食事を楽しむ環境は望ましくないよね?

せっかくたくさんの人と出会う機会に恵まれそうなパーティーに参加したのに、結局顔なじみとばっかり話して終わってしまった…なんてことになりかねないし、人見知りの人は人の輪にうまく入っていけずに、いたたまれない思いをするなんてことも。

AさんとBさんが立った状態で食事を楽しんでいるところに、Aさんの知り合いのCさんがたまたま通りかかり、AさんがBさんにCさんを紹介して会話を楽しむ…こうした形で交流の輪を広げていきやすいのがビュッフェのメリット。だから、合コンなど出会いの機会を作るためのパーティーにも、ビュッフェ形式がしばしば採用されるってわけ。「ビュッフェパーティー」といった造語が使われることもあるみたい。

確認しておきたい「バイキング」との違いについて

ブッフェとバイキングに違いはない

食べ放題との違いと並んで、次におそらく多くの人が首を傾げるのが、「じゃあ、バイキングと何が違うの?」ということでは?そもそも「食べ放題」と「バイキング」がほとんどイコールのような関係にあるうえに、「ビュッフェ」と「食べ放題」で似た印象があるわけで、当然と言えば当然。

実はこの両者の違いはほとんどなく、はっきり言ってしまえば単に言葉が違うだけなんですよ。

バイキングは帝国ホテルが作った造語

もともと「バイキング」はかつて活躍していた北欧の海賊や商人に対して使われる英語だけど、食事形式として使われる「バイキング」は日本で作られた造語って知ってた?この造語が使われるようになったきっかけは帝国ホテル。

ホテルで北欧料理を食べ放題の形で食べられるレストランを作ったときに、「インペリアル・バイキング」という名称をつけたのが始まりなんだって。

当時、食べ放題のレストランそのものがほとんどなく、これが大成功!食べ放題のスタイルが「バイキング」として広まることにつながったわけ。

このレストランの成功にあやかろうと、いろいろなレストランでバイキングという言葉を使うようになったため、「食べ放題=バイキング」という形式が完全に定着することになったんだよね。

バイキングと名付けた理由

そこで、どうしてバイキングと名づけたのかって疑問が出てくるよね?おそらく北欧料理のレストランだったこと、そして海賊行為を行うバイキングの「好きなものを略奪する」イメージが、食べ放題のスタイルにマッチすると考えたからじゃないかな?

英語なのに日本の造語、こうした和製英語(造語)は結構あるけど、バイキングもその一種というわけ。紛らわしいよね。

バイキング、ビュッフェの歴史

時系列で言えば、先にバイキングの造語が作られて、広く使われるようになってから、その後にビュッフェが広まるようになった…という形。ビュッフェが本格的に使われるようになったのは21世紀に入ってからだよね。

このように、ビュッフェはれっきとしたフランス語、バイキングは英語っぽいけれども、実は日本で作られた造語なんだ。そこに、ちょっとしたニュアンスの違いもあるよね。

高級店はビュッフェ、カジュアルならバイキングを使う

実際に、ビュッフェと名付けているレストランと、バイキングと名付けているレストランの両方を訪れたことがある人なら、なんとなくわかるんじゃないかな。高級感のあるレストランの場合は「ビュッフェ」を使っているし、一般的または親しみやすさや敷居の低さをセールスポイントにしているレストランの場合は「バイキング」を使う傾向がある。

さらに、普通の食べ放題のお店もバイキングを使うことが多い。フランス語ってこともあるんだろうけど、「ビュッフェ」のほうがなんとなく高級な感じがしない?

お店側は、この言葉の響きを使ってうまく使い分けしているわけだよね。

拡大していくビュッフェの定義と新しい造語

ビュッフェとバイキングには違いがない

ただし、こうした一般的なイメージに対して、ビュッフェがもっと広い意味で使われるようになっている面もあるよ。例えば、ホテルのレストラン。宿泊客に朝食を提供するタイプのホテルでは食べ放題スタイルを採用することが多いんだけど、ホテル側では「朝食をビッフェスタイルでお楽しみいただけます」なんて表現を使っているよね。

でも、実際には立食ではないし、他の宿泊客との交流を楽しむわけでもない。旅行中に、朝から立食パーティーなんてやりたくないよね?

ここでもレストランのイメージに合わせて、「ビュッフェ」を使ったり、「バイキング」を使ったりしている。つまり、提供しているサービスは同じだけど、お店側の都合で「ビュッフェ」と言ったり、「バイキング」と言ったりするわけ。

英語圏では回転寿司=ビュッフェ

ちょっとここで面白いネタをご紹介。日本ではビュッフェを「ちょっと高級感のある食べ放題の食事方式」の意味で使っているわけだけど、海外では少し違う意味でも使われているらしい。

なんと、英語では回転寿司のことを「ビュッフェ」と呼ぶこともあるんだって。

ぐるぐる回ってくる寿司の中から好きなものを取って食べる回転寿司のイメージは確かにビュッフェと言えるかもしれないけど、日本人からすると「どうして回転寿司がビュッフェ?」となるよね。これは、英語での造語のパターンと言えるのかも。

造語も言葉の意味合いが徐々に変わっていく

意味や定義が拡大しつつも広く浸透していることもあって、新たに作られたビュッフェ関連の造語なんかも見る機会も増えているよね。さっき挙げた「ビュッフェパーティー」なんかは典型的な例。

そもそもビュッフェそのものにパーティーの意味があるわけだから、わざわざ「パ-ティー」を加える必要はないような気もするんだけど…。やっぱり「バーティー」を加えたほうが賑やかで楽しいイメージになるからかな?

着席ビュッフェ(スタイル)

それから、よく見かけるのが「着席ビュッフェ(スタイル)」で、その名前の通り、客ひとりひとりに席が用意されたうえで、好きなものを取ってその席で食べる形式。こうなると、バイキングや食べ放題との違いは事実上、完全消滅じゃない?
先程挙げた、立食パーティーならではのメリットがほとんど失われてしまうよね。

「それってもはやビュッフェじゃないじゃん!」とツッコミのひとつも入れたくなるけど、これもビュッフェという言葉が持つ、高級感が独り歩きした形で生まれた造語なのかもね。

着席ビュッフェはフォーマルな場で使う

この着席ビュッフェは、披露宴などちょっとフォーマルな場で採用されることが多いみたい。
いろいろな人が参加して、初対面や久しぶりの再会を楽しむ機会がある一方で、立食形式ではちょっとカジュアル過ぎる…みたいな場所。

披露宴のような、セレモニーが伴うパーティーにも向いているよね。誰かがスピーチしているときに、それ以外の人たちが立ったまま、耳を傾けなければならないってのはちょっとしんどいし。海外ではこうしたパターンもあるらしいんだけど、日本だとスピーチが長い人が多いからね。

「着席ビュッフェ」はあっても「着席バイキング」はないのは、こうしたフォーマルな場に海賊はないだろう、という意識があるからかもね。

メニューにビュッフェをつけた造語が増えている

メニューや食事の内容に「ビュッフェ」を付け加えた造語もよく見かけるよね。とくに女性の間で人気があるのが、「スイーツブュッフェ」や「デサートブュッフェ」。デザートなんてもともと食事の後に食べるはずなのに、最初からデザートだけを食べるだけにレストランに訪れる人もいるなんて。

私もそのひとりですけど。そんなデザート好き、スイーツ好きな人たちにとって、好きなものを取って好きなだけ食べられるビュッフェ形式は、天国みたいな場所だよね。

スイーツビュッフェ|造語

現在では、有名なパティシェが手掛けたスイーツビュッフェとか、見た目を重視したかわいいスイーツやデザートを用意しているビュッフェが多く見られるのも特徴。特定のキャラクターとコラボした、コンセプトつきのビュッフェなんかも人気だね。

ヒルトンホテルみたいな有名ホテルでこうしたビュッフェがよく開催されているので、「そのホテルに宿泊したことはないけど、ビュッフェは利用したことがある」なんて人も多いはず。ビュッフェは今や、ホテルの知名度アップや客層の拡大にも役立っているってわけ。

スイーツビュッフェ・デザートビュッフェは着席スタイルが使われている

なお、こうしたスイーツビュッフェ/デザートビュッフェでも、一般的に着席スタイルが採用されているよね。やっぱりここでも、バイキンクよりも上品なイメージのビュッフェの語感のほうが、女子ウケするという心理が働いているのかも。

ランチビュッフェ|造語

このスイーツビュッフェ/デザートビュッフェと同じようなパターンで、「ランチビュッフェ」なんかも新しい造語として挙げられるかな。食べ放題なのに、軽く食事を楽しむ空間、というコンセプトがちょっとおもしろい。

ビュッフェサービス|造語

さらに、こうした着席ビュッフェが人気を集めることで、「ビュッフェサービス」という言葉もよく使われるようになってきたね。
造語とは言えないのかもしれないけど、もともとセルフサービスが前提なのに、レストランのスタッフからテーブルセッティングなどのサービスを受けるという矛盾…。

レストランによっては、食べ物はセルフサービスのビュッフェスタイルだけど、飲み物は随時スタッフに注文するというスタイルを採用しているところもあるよね。

ビュッフェという言葉にはイメージ先行の面もあるので、ぶっちゃけ「なんとなくわかる」レベルでいいのかもしれない。
造語も作りやすいから、はっきりとした定義はむしろ邪魔になるのかもね。

造語の関連用語について詳しく知りたいそこのあなた!「【保存版】造語の関連用語まとめ」をご覧ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次