ミュージカルからきている造語もいろいろとある・有名なものを紹介

日本でもミュージカルって人気だよね。実は今何気なく使われている言葉、認知度の高い言葉の中にはミュージカルが関係している言葉もあるんだ。

ミュージカルは長い歴史があるのはよく知られているけれども、その分いろいろな造語もその長い歴史の中で多く作られてきたってことかな?

目次

ジュニアミュージカル

ジュニアミュージカルは日本発祥!

ジュニアミュージカルって言葉、ミュージカル好きの人なら聞いたことがあるかもしれないね。これは子役や中高生のキャストがメインになって行われるミュージカルのことなんだ。実はこのジュニアミュージカル、発祥は日本って言われているよ。

1997年にミクロコスモスの芸術監督を務めていた犬石隆が作った造語だそうだ。ちなみにその前の1988年には小椋佳が「こどもミュージカル」とか「キッズミュージカル」という名前を名付けたことがあるね。

この両者はほとんど同じ意味で使われているけれども、いずれにしても日本で作られた言葉だったんだね。

ジュニアミュージカルの歴史

ジュニアミュージカルの歴史も結構古いね。最初に上演されたのは1980年のことだといわれているよ。小椋佳のプロデュースの「Turn On The Heat」といわれているね。博品館劇場で開催されたんだけれども、ブロードウェイのミュージカルに出演する子役で編成されたミュージカルショーだね。

ジュニアミュージカルというジャンルを確立させたのはアニーさん

しかしジュニアミュージカルというジャンルが確立されたのは、「アニー」だよ。ミュージカルにあまり詳しくない人でも「アニー」の名前は知っているかもしれないね。日本テレビが主催して上映されていて、今でもコマーシャルでしばしば宣伝しているよね

1986年に初めて上演され、2022年現在も続いているロングランのミュージカルになっているよ。プロデュース形式のジュニアミュージカルはいまでも活発に上演されているね。しかし一方で劇団方式のジュニアミュージカル公演は過去に何度か試みられたけれども、今では活動を休止しているね。

市民権を得た2.5次元

2.5次元とは

2.5次元という言葉を聞いたことがあるかな?こちらもミュージカルと強く関連している造語だね。2.5次元とは漫画やアニメ、ゲームを原作にしたミュージカルなどの舞台のものを指すね。

なんで2.5次元といわれるかというと、もともとアニメやゲームなど2次元の作品が原作になっていて、それを3次元の俳優が演じるからその中間の2.5次元と呼ばれるようになったわけ。

2.5次元の金字塔、テニスの王子様(テニプリ)

2.5次元という言葉が生まれたのは比較的最近のことだけれども、漫画やアニメを原作にした舞台というのは前からあったね。有名なところだと「テニスの王子様」かな。少年ジャンプで連載していた漫画の「テニスの王様」を原作にした舞台だよ。

こちらの作品は2.5次元の草分け的存在といわれているね。それまでも漫画原作の舞台もあるにはあったけれども、少年漫画のミュージカルだったところが前とは大きく違ったね。しかも出演者はほとんど男性キャストだったのも珍しかったよ。

しかも若手中心の作品で、アイドル的な人気になって熱狂的なファンの発生したことも大きかったね。そして大体2003年くらいから2.5次元という言葉が徐々に定着していったというわけ。

2.5次元とミュージカルの違い

2.5次元の作品は従来のミュージカルとはちょっと違うかな。2.5次元作品はまず俳優や演出家など特定の人物によるものではなく、原作の知名度が集客力につながっているのが特徴的だね。

また渋滞の舞台の場合、基本興行収益がメインとなっているよね。しかし2.5次元の場合、興行そのものだけでなく、DVDやライブビューイング、配信、キャスト関係のグッズによる収益も結構大きい。

あとキャラと俳優をリンクさせているファンが多いのも特徴だね。つまり演じているキャストのことはわからなくても、好きなキャストならその俳優さんを推すというファンが多いんだ。

無名の若手俳優にとって2.5次元舞台をきっかけにスターダムにのし上がるパターンもあって、今では若手の登竜門的存在になっているよ。

2.5次元が一般に認知されるようになったのは「刀剣乱舞」

2.5次元が世間一般に広く認知されるようになったのは「刀剣乱舞」だね。名前だけなら知っているという人も多いんじゃないかな。刀剣乱舞とはオンラインゲームのことで、女性中心に日本刀や博物館ブームを巻き起こしたことで話題になったよ。

2015年ごろから刀剣乱舞の舞台化やミュージカル化が始まって、刀剣乱舞と2.5次元が広く認知されるようになったよ。ちなみにファンの間では刀剣乱舞のミュージカルのことを「刀ミュ」、舞台のことを「刀ステ」って呼ばれているね。

「俳優推し活」

2.5次元からさらに派生して、ファンの間で知られている造語もいろいろと出てきているね。例えば「俳優推し活」。これはもともと舞台やミュージカルをあまり見なかった原作ファンが2.5次元の舞台を見に行って、そこに出演している俳優さんのファンになって、その俳優さんの出ているほかの作品も見に行くようになったことだね。

そこで舞台にさらにはまってしまうことを「舞台沼」っていうみたいだよ。

舞台沼とは

舞台って興味を持つと、いろいろな楽しみ方があるからますますハマってしまうんだ。例えば全く同じ作品でも日によって俳優の演技が微妙に変わってきたり、今までなかったアドリブが入ったりすることがあるよね。

またどこで作品を見るかでも楽しみ方が全く違ってくるのも醍醐味の一つ。例えば前のほうの座席であれば、キャストの細かな表情の変化や動きも堪能できるよね。

では後ろのほうの席では楽しめないかというと決してそうではないよ。後ろであれば、舞台全体の雰囲気を楽しむことができるよ。まるで自分が演出家になったような感覚かな。舞台はチケットさえ手に入れば、いつでも楽しめる。

だから舞台沼にはまる人も結構いるみたいだね。

「刀剣女子」

刀剣乱舞がルーツの造語もあるよ。特に有名なのが「刀剣女子」。刀剣女子とは「刀剣乱舞」の女性ファンのことを指すよ。刀剣乱舞が好きになって、刀剣そのものに夢中になる女子もいて、これが「刀剣女子」の特徴だね。

刀剣を展示している美術館や博物館でも刀剣に関するイベントを活発に開催しているよ。そのたびに女性ファンが多くやってくるようになって、ちょっとした町おこし効果もあるといわれているんだ。

刀剣乱舞に登場する刀剣は実在する

刀剣乱舞に登場する刀剣は、その多くは現在でも存在が確認されている名刀ばかり。そしてその名刀を収蔵・展示している美術館や博物館は日本各地にあるよ。そこで刀剣乱舞のファンの女子が現地に足を運んで、実物を見るというわけ。一種の聖地巡礼だね。

刀剣乱舞が好きになる女性を見ると、最初は登場キャラクターの外見や声優さんのファンがきっかけというパターンが多いね。でもそこから沼にはまってしまって、刀剣などにも興味を持つ女子も出てきているわけだね。

ミュージカルをベースにした新ジャンル、マッスルミュージカル

マッスルミュージカルとは?

ミュージカルは歴史があるので、ここから派生して新ジャンルが登場することもあるね。日本でも独自の派生したジャンルが出てきているよ。有名なところだと、マッスルミュージカルかな。聞いたことのある人も多いかもね。

マッスルミュージカルとは「筋肉(マッスル)」と「ミュージカル」をつなげた造語だね。これは日本のオリジナルのものだよ。「筋肉で音楽を奏でる」のが基本コンセプトのジャンルだね。

ミュージカルっていうと、芝居と歌によって物語が進行するよね。でもマッスルミュージカルは一味違う。キャストの驚異的な身体能力を武器にして、舞台演劇として成立させるという新しいアプローチの形だよ。

マッスルミュージカルの出演者

出演しているのは体操や新体操、トランポリン、アーティスティックスイミング、マウンテンバイク、チアリーディングなど様々なスポーツのジャンルの経験者ばかり。中にはオリンピック経験者や国内外のチャンピオンになった経歴のある人も少なくないね。

そのほかにもダンサーやジャグリング、ヨーヨー、一輪車のパフォーマーなどが出ていることもあるよ。

例えばボディスラップと呼ばれる体をたたくことでリズム音楽を奏でたり、超高速の腕立て伏せや連続側転をやったりするよ。アーティスティックスイミングの経験者が出演していることからもわかるように水槽が舞台上で設けられ、水中で演技をするようなパートもあるね。

さらにはモンスターボックスも一つの売り。高さ3メートルを超える巨大跳び箱をキャストが飛び越えていくシーンは大迫力だ。従来のミュージカルでは見られない見せ所だね。

マッスルシアターというマッスルミュージカルの専用劇場が開設

2004年に「マッスルシアター」と呼ばれる専用劇場が横浜に開設されて、2007年には東京の渋谷に移転したよ。さらに2006~2007年にかけては大みそかの名物の「NHK紅白歌合戦」にも出演しているね。そして2006~2007年と2009~2011年と5回にわたって、アメリカのラスベガスでも公演しているほど。

ラスベガスと言ったら、ショービジネスの本場だよね。本場でも興味を持たれるほどの存在になったわけ。マッスルスクールといって、4歳児から小学3年生を対象に、体操やダンスを指導する学校もあったね。

キャスト自らが子供たちを指導するので、ちょっとした話題になったよね。マッスルミュージカルは2011年にいったん終了してしまったけれども、2016年に全く新しい体制で復活しているよ。

ミュージカルをベースにした新ジャンル、ミュージカル落語

ミュージカル落語とは?

ミュージカル落語っていうジャンルがあるのを知っているかな?ミュージカルと落語を融合させたジャンルで、注目されているよ。三遊亭究斗という落語家さんが作ったジャンルだね。

落語というと古典落語と新作落語が主なジャンル。このどちらにも属さない新しいスタイルとして注目を集めているよ。三遊亭究斗という落語家さんは、落語を始める前に劇団四季にいたことがあるんだ。その経験を生かして、ミュージカルを題材にした落語を開発したというわけ。

ミュージカル落語の生みの親、三遊亭究斗さん

三遊亭究斗さんは劇団四季にミュージカル俳優として10年間所属していて、落語家に転身したのちもミュージカル俳優として活躍しているんだ。その経験を生かして、2004年彼がまだ二つ目で三遊亭亜郎と名乗っていた時期に、ミュージカルと落語を融合させた作品を作ったんだ。

ミュージカル落語の特徴

ミュージカル落語の特徴は、まず話の中でピアノやチェロなどのアコースティック音楽の伴奏を付けたり、噺の中で歌いだしたりするのが特徴だね。古今東西の偉人伝や名作をテーマにして、面白く話を展開していくんだ。

笑いあり涙ありと優れたエンターテインメント性を有しているので、従来の落語ファンはもちろんのこと、ほかの層からも支持を集めているよ。寄席のほかにも、日本全国の学校で芸術鑑賞会の際に披露しているね。

亜郎のミュージカル落語

2008年にはTBS系列のニュース番組であるNEWS23の中で「亜郎のミュージカル落語」っていう特集を放映したことがあるんだ。その中でスタジオ生ライブを行ったら、放送後に問い合わせが殺到したらしい。しかも電話の問い合わせ件数は、番組史上最多だったっていうね。

またミュージカル落語の演目の中の一つに「レ・ミゼラブル」withオーケストラという作品があるんだけれども、2014年の第69回文化庁芸術祭の参加公演・参加作品として承認されているよ。国のお墨付きをもらっているわけだ。

オペラグラスとは

ミュージカルを観劇する際に、オペラグラスを使っている人も時折見かけるよね。オペラグラスは小型の双眼鏡で、観劇に適していると人気だ。オペラグラスと呼ばれるようになったのは、オペラハウスで使われ始めたので「オペラ」と「グラス」をくっつけて造語にしたわけ。

オペラグラスと普通の双眼鏡と違いがあるのかと思っている人もいるかもしれないね。実は違いがいくつかあるよ。その中でも大きいのが筒の中にプリズムが入っているかどうかだね。

普通の双眼鏡はプリズムが入っているので、光の反射を利用してより遠くまで見通すことができる。でもオペラグラスにはプリズムが入っていないから、そこまで遠くのものは見通せないよ。

新しいジャンルのミュージカルが誕生している

ミュージカルから派生した造語というのはここで紹介したように、いろいろとあるものなんだ。中には今流行の言葉もあったよね。2.5次元などは広く浸透している言葉だけれども、ミュージカルも実は密接にかかわっているよ。

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