統合失調症、いわゆる糖質の人の中には、「えっ!?」って驚くような造語をつくっちゃう人がいる。
どうしてそうなったのかかろうじて推測できそうなものから、それこそ本人にしかわからないマイルールが適用された全く意味のわからない造語まで様々あってなかなか面白い。
そもそも造語症って何?
オリジナルの造語をさも一般的に使う|造語症とは?
そもそも造語症というのは、辞書にも載っていないようなオリジナルの造語をさも一般的な用語のように周りの人も当然知っているものとして使う症状で、統合失調症の人によく見られる特徴だと言われている。
「言語新作」や「ネオロジズム(neologism)」とも呼ばれている。
造語時代はありふれている
造語自体は普通のことだ。造語自体はありふれていて、流行語となるような言葉やネットスラングの言葉も多くは造語だからね。どこかのタイミングでネットスラングの言葉が生まれて、みんなが面白がって使いだして、ネットスラングとして定着するわけで、定着した段階ではそのネットスラングを使うコミュニティではどういう意味の言葉かは共有されている。
周りの人たちがその言葉の意味を共有し、理解した会話ができていれば造語に問題はないはずだ。たとえ、それがごく狭いコミュニティ内の話であっても、ちゃんとコミュニティ内で通じていればコミュニケーションとして成立するからね。
草|ネットスラング・造語
「草」っていうネットスラングは、笑いとか面白いとかいう意味を含んでいるけど、「草」は「草」という意味で使っているというか、「草」じゃないとしっくりこないぐらいにネットスラングとして定着している。
みんなもわかっていて使っているし、使ったその人だけにしか分からない言葉ではないから問題はないんだ。
造語症の問題点
造語症が問題なのは、造語症でつくりだされたオリジナルの造語がどこにも定着していないのに、周りも当然知っている体で話をすることなのだ。コミュニティで通じるかどうかとか関係ない。
まったくのオリジナルの言葉を自分勝手に作って、それを押し付けてくることが問題なんだ。当事者同士でコミュニケーションが成立しないのに平然と使い続けるから困りものなんだ。
造語症の説明はここでの本筋じゃないので、詳しく知りたい人は自分で調べてみてほしい。でも、造語症についてだいたいのことはわかってもらえたんじゃないかな?
当事者同士だと困るのは困るんだけど、第三者視点で眺める立場なら面白い。
糖質の造語クイズ!
バイルジー、バギビーって何?
さて、どういうものが造語症の造語なのかだけれど、試しに「バイルジー」、これはどういう意味かわかる?
ヒントは国名だ。
さらにヒント、ヨーロッパの国だよ。
ラストヒント、チョコで有名な国だよ。
わかったかな。答えは「ベルギー」だ。
ベルギーがなんで「バイルジー」になるのか、それはこの造語をつくった糖質本人にしかわからない。というより本人でさえわからないなんてこともざらなんだよね。「なんでベルギーがバイルジーなの?」なんて聞いても、「知らないうちになってた」とか平気で言うからね。でもこれは、まだベルギーを英語表記にして変な感じで読めばそうなるかもと推測できる範囲じゃないだろうか。
ちなみにベルギーを「バギビー」と呼んでいる人もいるみたいで、こっちのほうが英語表記からの読み替え感が強いね。
「バイルジー産のチョコがさー」とか言われても、どこのチョコ? バイルジーさんって人が作ったチョコ? って頭に?がいっぱい浮かびそうだよね。
アイルーとは?
次はこれ、「アイルー」は何を指すかわかるかな? ゲームでこんな名前のキャラクターいなかったっけって思うかもしれないけれど、ゲームは関係ないんだ。
これは商品名だ。しかも世界的に有名なやつだね。日本でも多くの人が持っているよ。
もうちょっとヒントを言うと電子機器で、発売日当日にはたくさんの人が行列をつくるぐらい人気の商品なんだ。
答えは「iPhone」だよ。なんだかあだ名みたいだね。普通に考えて「フォン」はどこへ行ったんだって感じだ。
ケイチュとは?
「ケイチュ」はどうかな? わかるだろうか?
これはあるキャラクターの名前を指しているよ。
世界的にも人気のネズミのキャラクターだ。最大のヒント、黄色い電気ネズミだ。
ここまで言ったらわかったかもしれないけど、答えは「ピカチュウ」だ。なんだか英語っぽく「ピケイチュ」って言ったものから「ピ」だけ取った感じがするね。
イーイ、ダアとは?
今度は「イーイ」と「ダア」の2つだけど、何かわかるかな?
2つともある人物の名前だよ。それぞれ別の人物だ。
2人ともプロ野球選手で、あまり野球に興味がない人でも名前くらいは聞いたことのあるような有名な選手だよ。
答えは「イーイ」が「イチロー」で、「ダア」が「ダルビッシュ」でしたー。
ドゥマとは?
じゃあ次、「ドゥマ」はわかるかな?
これは特定のモノではなくて、声掛けだよ。
誰かが失敗したときに言う言葉だよ。
答えは「ドンマイ」。
どうやらこの人には、「ド」を「ダ」に置き換える癖があるみたいで、他のも見てみると「ドラえもん」は「ダラス」と言うらしい。でも、さっきのダルビッシュみたいに「ダ」は「ド」には置き換わらないみたいだね。
もし置き換わるならダルビッシュは「ドア」になっていたかもしれない。完全に人の名前じゃなくて、物の名前になっちゃった。まあ、「ダア」も人の名前かって言われたら何も言えないけどね。
「こんにちは、ぼくダラスです」
ちなみにドラえもんに出てくる他のキャラクターでは、「のび太」は「ナビ太」で、「ジャイアン」は「キングス」って言っているみたい。ジャイアンに至ってはその痕跡すら一切なくなっているね。「キングス」と言われて「ジャイアン」にたどり着ける人なんているわけない。
ナビ太「助けて、ダラス~~! またキングスにいじめられたよ~~」
ダラス「しかたないな~、ナビ太くんは」
もうもはや何の漫画なのかまったくわからなくて面白い。
これまでは元の言葉の音を変形させるものが多くて、答えを聞けば「うん、まあ、わからなくもない」くらいの造語だったけど、キングスはもう違うね。造語には音を少し変えるといったものだけでなく、「ジャイアン」=強大な=「キングス」といった意味に引っ張られているように推測できるパターンもあるようだね。
フンフンとは?
またクイズに戻ろう。「フンフン」は何を意味しているかわかるかな?
これは正直言って難しい。ある状態を指す言葉なのだけど、おそらく答えを言っても意味が分からないだろう。
答えは「親しい人同士が目を見て微笑みあっている様子」でした。
こんなのどうあがいても本人しかわからないだろうね。ここまで来ると意味について考えても無駄だってことがよくわかるんじゃないだろうか。考えるよりも面白がるほうが建設的だ。
ノカタとは?
次のはわかるかな? 「ノカタ」はどういう状態を指しているでしょうか?
これも特定のモノではなくて、ある状態を意味している言葉だ。
答えは「のどが渇いた」でした。
ある文章をたった数文字で表してしまう造語もあるようだね。
糖質の造語クイズ2
イーガグとは?
他の人がつくった造語も見ていこう。「イーガグ」は何だろう?
これは日常生活でよく使うモノだね。みんなの家にもあるだろうね。
最初の「イ」の文字は合っている。最初に「イ」がつく家具だよ。
答えは「イス」だ。
ツガァーガとは?
「ツガァーガ」は何かわかるかな?
これは「イーガグ」と同じくどこのご家庭にでもあるような家具だね。
そしてこれも「ツ」から始まる言葉だよ。
答えは「机」でした。ちなみに「テーブル」も「ツガァーガ」なんだって。
タグェポアンとは?
「タグェポアン」は何を指しているかわかるかな?
これも日常生活でよくみかけるものだよ。やっぱりこれもどこのご家庭にもありそうなものだね。
もうちょっと具体的に言うと、洗面所とかにあるものだよ。
そしてこれも「タ」から始まるものだよ。
答えは「タオル」なんだ。「ちょっとタグェポアンとってー」なんて言われても全然ピンとこないよね。というか、どういう感じの発音なんだろうね。
「サンサンサニーゴーポニー」、「サニタイゴン」、「グアセタイニ」とは?
次はまとめて3つ挙げてみるけど、それぞれ何かわかるかな?
「サンサンサニーゴーポニー」と「サニタイゴン」、「グアセタイニ」の3つだよ。
何かしら共通性が見いだせそうなところだね。
まぁ、答えは3つとも「太陽」なんだけどね。これらは全部同じ人がつくった造語なんだけど、同じ単語でもたくさんの種類が生まれることもあるようだ。ひょっとしたら本人にしかわからない使い分けがあるのかもしれないね。
「ヂュラブアアアアアアアアアアア」とは?
次のは勢いだけでも面白い。「ヂュラブアアアアアアアアアアア」は何かな?
これは物とかではなくて何かの名前だ。
実はこの答えはもう上で出てるんだ。さらに漫画のキャラクターと言えばわかるかもしれない。いや、「ヂュラブアアアアアアアアアアア」に当てはまるキャラクターがいるかと言えば、こんなのおかしいだろとはなってしまうね。
答えは「ドラえもん」だ。ドラえもん一つとってもバリエーションがたくさんあるもんだ。
「キンチョガグエポ」とは?
どんどん行こう。「キンチョガグエポ」は何かわかるかな?
これは人体の一部の名前だよ。
答えは「金玉」だ。ちょっと下品ですまないね。
この人の中で、「ドラえもんの金玉」は「ヂュラブアアアアアアアアアアアのキンチョガグエポ」になってしまう。やばすぎる。
「ういうくがー」とは?
「ういうくがー」は何のことかわかるだろうか?
これは「水」なんだって。
「ドラえもん、机の上の水とってー」って言う場合、「ヂュラブアアアアアアアアアアア、ツガァーガの上のういうくがーとってー」となるわけだけど、もはや日本語じゃないじゃんって感じだ。何語だよと言われてもわからないけどね。
「ヅディ」、「ヅディグアセガオ」とは?
「ヅディ」と「ヅディグアセガオ」は同じ意味の言葉なんだけど、なんだろう?
答えは「土」だ。
「ポアポアヌスエンハ」、「スーハーポイ」とは?
「ポアポアヌスエンハ」と「スーハーポイ」も同じ意味なんだけど、わかるかしら?
「スーハー」するものは何かで考えるとわかるかも。
答えは「空気」だよ。「スーハーポイ」は呼吸を表しているのかもと推測できそうだよね。
「ヅディグアセガオ」にしても、「ポアポアヌスエンハ」にしても、すごく言いづらそうで絶対にそのまま言った方が簡単だと思うかもしれないけれど、どうしてもそのまま言う方がダメらしくて造語が出てしまうらしい。
「ポンポンペイン」とは?
なんとなく可愛らしい響きのある「ポンポンペイン」はどんな意味かな?
答えは「お腹が痛い」なんだけど、これは今までの中で一番わかりやすいなって感じるね。「お腹」は幼児言葉で「ポンポン」って言うし、「ペイン」は英語で「苦痛」って意味だしね。
「ピニルポッヴェ」とは?
「ピニルポッヴェ」は響きがすでに面白いけど、何を指しているかわかるかな?
これは現代社会で日常的に目にするものだね。一日に一度も目にしない、使わない日なんてないんじゃないかな。
一般的には飲み物を入れるものってイメージが強いんじゃないかな。
答えは「ペットボトル」だ。これに限らずだけど、普通に言ったほうがいいやすいと思うけど、造語症に悩む糖質の人は普通に言う方が違和感がすごいらしく、つい言ってしまうんだって。
造語症といってもつくる言葉も違えば、自分でもおかしいと自覚がある人もいれば、本当に周りも使ってて当たり前だと思ってオリジナルの言葉で会話しようとする人もいるんだ。
「ボガグペアルト」とは?
次の造語はこれ、「ボガグペアルト」。これは何かな?
これも日常生活でよく使うものだよ。
基本的にはみんな持っているものじゃないかな。
結構範囲を狭めて言うと文房具の一種だよ。
答えは「ボールペン」でした。「クシュゲル」と言う人もいるみたいだけど、ボールペンをドイツ語で言った「クーゲルシュライバー」から来てそうだね。造語症とはあんまり関係ないけど、ドイツ語の響きがかっこいいのが多いね。
「デドッグズ」とは?
造語クイズはこれで最後。「デドッグズ」は何かわかるかな?
これは生き物だよ。ドッグって入ってるからって犬じゃないよ。
もうちょっと具体的に言うと昆虫だよ。
答えは「てんとう虫」だ。「てんてんだ」とも言うらしいけど、こっちの方がより原型が残っている感じがするね。
まとめ
ここまで糖質の人がつくってしまったいろんな造語を見てきたけど、独創性のある言葉ばかりである意味とても興味深かったね。身近な知人がこういう造語で会話してくる人だったら大変だけど、第三者視点で見てみるとどれもユニークで、元はどういう言葉なのか推測するのも楽しいんじゃないだろうか。
造語のエンタメ関連の記事をもっと読んでみよう!「これわかったらやばい!造語症のワイ全文造語にチャレンジしてみた」をどうぞ。
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